マッチングアプリでの投資勧誘はどう見分ける?

マッチングアプリでの投資勧誘はどう見分ける?

マッチングアプリで知り合った相手から投資を勧められた場合、恋愛感情や信頼関係を利用して出金できないサイトへ誘導する投資詐欺の可能性があります。「必ずもうかる」「二人の将来のため」などと急かされたり、個人名義の口座や暗号資産で送金を求められたりしたら、勧誘を止めてください。

ただし、メッセージだけで詐欺と断定することはできません。勧誘の内容、送金先、登録や許可の有無、出金できるかどうかを確認して判断します。

マッチングアプリの投資勧誘で注意すべき見分け方

次の特徴が複数あるほど、危険性が高いと考えられます。1つだけで詐欺と決めつけるのではなく、相手の説明とお金の流れを確認してください。

  • 知り合って間もないのに、投資や副業の話を始める
  • 「絶対に利益が出る」「損をしない」「元本保証」などと断定する
  • 「将来一緒に暮らすため」など、恋愛感情や将来の約束と投資を結びつける
  • 投資の専門家、経営者、海外在住者などを名乗り、高収入や成功談を強調する
  • LINEや別のSNS、投資アプリ、暗号資産のサイトへ移動させる
  • 最初は少額の利益や出金を見せて、追加の入金を勧める
  • 出金時に、税金、保証金、手数料、違約金などの名目で送金を求める
  • 振込先が会社名義ではなく、個人名義や海外の口座になっている
  • 「今日中」「他の人には言わないで」などと、確認する時間を与えない
  • 会社名、登録番号、所在地、契約書などを明確に示さない

特に、投資を口実に追加送金を繰り返し求められることと、出金するために先にお金を払うよう求められることは、重大な警戒サインです。

恋愛関係を利用した投資詐欺の典型的な流れ

マッチングアプリの投資勧誘では、最初から投資の話をするとは限りません。やり取りを続けて信頼させた後に、お金の話へ移るケースがあります。

  1. マッチングアプリで知り合い、日常会話や恋愛の話を続ける
  2. 相手が自分の資産、仕事、投資経験などを語る
  3. 「簡単に利益が出る方法がある」と投資を紹介する
  4. 相手が指定したサイトやアプリに登録させる
  5. 少額の入金や利益表示で、実際にもうかっているように見せる
  6. より大きな利益を得るためとして、追加送金を勧める
  7. 出金を申し込むと、税金や手数料などの名目でさらに送金を求める

画面上の利益や残高が表示されていても、それだけでは実際に利益が出ている証拠になりません。表示を操作できる偽の投資サイトやアプリの可能性もあるため、相手の説明だけで信用しないことが重要です。

国民生活センターも、マッチングアプリなどで知り合った相手から投資を勧められ、送金後に出金できなくなるトラブルについて注意を呼びかけています。詳しくは国民生活センター「マッチングアプリ等で知り合った人からの投資勧誘に注意」を確認してください。

安全な投資勧誘か確認する方法

投資話を断るか判断する前に、次の順番で確認します。ただし、確認できたとしても、相手から勧誘を受けた投資を申し込む必要はありません。

1. 投資先の会社名とサービス名を確認する

会社名、所在地、代表者、サービスの運営会社、契約内容を確認します。会社名が分からない、検索しても運営元が確認できない、所在地が不自然といった場合は、入金しないでください。

相手が有名企業の名前を出していても、正規の会社を装っている可能性があります。相手から送られたリンクだけでなく、金融機関や運営会社の公式サイトを自分で検索して確認します。

2. 金融商品取引業などの登録を確認する

株式、投資信託、FX、暗号資産などの金融商品を扱う事業者は、内容に応じて登録や規制の対象になります。金融庁の無登録で金融商品取引業を行う者についてや、金融事業者の検索ページで事業者名を確認してください。

登録が見つからない場合や、登録内容と勧誘しているサービスが一致しない場合は、契約や送金をしないでください。登録があることだけで、利益が保証されたり、詐欺でないことが確定したりするわけではありません。

3. 利益の仕組みとリスクを自分で説明できるか確認する

何に投資するのか、利益が出る仕組みは何か、損失が出る条件は何か、手数料はいくらか、解約や出金の条件は何かを確認します。相手が「自分を信じればいい」と言うだけで、具体的な説明をしない場合は危険です。

「必ずもうかる」「損失はない」という説明は、通常の投資に伴うリスクと整合しません。金融庁も、SNSなどを利用した投資詐欺について注意喚起しています。金融庁「SNS等を利用した『投資詐欺』にご注意ください!」も参考にしてください。

4. お金の送り先と出金条件を確認する

送金先が運営会社の正式な口座ではなく、相手個人の口座、第三者の口座、海外口座などの場合は送金しないでください。暗号資産のウォレットへの送付も、送った後に取り戻すことが難しくなる場合があります。

「出金前に税金を払う」「保証金を入れれば出金できる」と言われても、追加で送金しないでください。税金や手数料が本当に必要かどうかを、相手とは別の公式窓口や税務専門家に確認します。

次の言葉が出たら投資の話を中断する

次のような言葉は、それだけで詐欺の証拠ではありません。しかし、マッチングアプリで知り合った相手から言われた場合は、投資話を中断して第三者へ相談するきっかけになります。

相手の言葉 注意する理由
「絶対にもうかる」 投資の損失リスクを説明していないため
「二人の将来のために始めよう」 恋愛感情や将来の約束を、送金の理由にしているため
「私の指示どおりに操作して」 投資内容を理解しないまま入金させられるため
「出金には税金や保証金が必要」 出金を理由に追加送金を求められる典型的な手口だから
「誰にも相談しないで」 第三者による確認を避けようとしているため
「今だけのチャンス」 冷静に考えたり、比較したりする時間を奪うため

すでに送金した場合にすること

追加送金を止め、証拠を保存したうえで、できるだけ早く相談してください。返金できるかどうかは、送金方法や相手、経過によって変わるため、必ず返金されるとは限りません。

  1. 相手への送金、相手の指示による操作、追加の入金を止める
  2. メッセージ、相手のプロフィール、投資サイトのURL、振込明細、暗号資産の送付先、画面表示を保存する
  3. 銀行振込やカード決済を使った場合は、金融機関やカード会社へ連絡する
  4. 消費者ホットライン「188」に連絡し、投資勧誘の経緯と送金状況を伝える
  5. 詐欺の疑いがある場合は、最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」に相談する

相手に「返金手続きのため」「弁護士を紹介する」と言われても、さらに費用を払わないでください。被害後に別の業者が返金を持ちかけ、追加料金をだまし取るケースもあるため、相談先は自分で公的窓口を確認します。

投資を断るときの対応

投資に興味がない場合は、理由を詳しく説明せず「投資の勧誘は受けません。今後この話はしないでください」と伝えて構いません。勧誘が続く場合は、やり取りを保存してブロックし、マッチングアプリの運営にも通報します。

相手と会う約束をしていても、投資のために呼び出されたと感じた場合は会わないでください。本人確認書類、銀行口座の情報、暗証番号、認証コード、マイナンバーなども送らないようにします。

マッチングアプリの投資勧誘は「恋愛」と「お金」を分けて判断する

マッチングアプリで知り合った相手から投資を勧められたら、恋愛感情や信頼関係とは切り離して判断します。急かす、必ずもうかると言う、指定サイトへ誘導する、出金のために追加送金を求めるという特徴があれば、送金せず相談してください。

最初にすることは、相手の指示を止めて、メッセージと送金記録を保存することです。登録の有無や投資の仕組みを自分で確認できない場合は、申し込まないのが安全な判断です。